議会報告 / 教育・子育て
不登校対策とタブレット利用・教育クーポンについて
本会議 一般質問 令和5年12月05日
令和5年12月5日の本会議一般質問で、議員は練馬区の不登校児童の増加を踏まえ、児童・生徒用タブレットの利用実態、フリースクールとの連携状況、教育バウチャー制度の導入について質問しています。
※この記事は、議会での質疑をもとにした活動報告です。
タブレット利用が不登校の一因となる生活習慣の乱れにつながっていないか
不登校児童の増加と実態調査の結果
全国的に不登校児童が増加しており、令和4年度の練馬区の不登校児も小中学生合わせ1,386人と年々増加しています。
不登校となる理由についてはいろいろな意見がありますが、気になる点として、令和4年度の練馬区不登校に関する実態調査報告書の、不登校となった児童のアンケートで、ずっと家でゲームをしていた、動画を見ていた、昼夜逆転していたとの回答が目立っています。
市販タブレットの仕様とインターネット環境の課題
市販のタブレット端末では、制限解除等によりゲームができる仕様になっているものもあると伺っています。
タブレットの設定を変更することで、ゲームの利用を制限したり、利用時間を制限していますが、インターネットにアクセスできる環境では、子どもがタブレットを使って動画やゲーム等のコンテンツへアクセスすることを完全にコントロールすることは困難です。
長時間のタブレット利用が不登校の原因となる生活習慣の乱れの要因となっていないか、懸念しております。
タブレットの仕様と配付の影響について
現在使われているタブレットは、制限解除等によりゲームや動画閲覧ができる仕様になっているのでしょうか。
区として、タブレット配付の影響をどう見ているのか、また、タブレット利用に関して、親御さんからの意見はないか、お答えください。
フリースクール等の情報連携のその後の対応状況について
子どもたちの将来不安と教育の在り方への問題意識
先ほどの実態調査の回答からは、子どもたちの漠然とした将来への不安が読み取れます。
そもそも親御さんの大半は、1990年以降のデフレ経済、失われた30年を過ごした世代であり、高度経済成長期のような将来の希望を見いだせていない世代です。
そもそも戦後の義務教育は一貫して受験のための知識を教える教育であり、時代に合っていないのではないかとも思えます。
適応指導教室の評価と公立施設だけでは対応が難しい状況
練馬区では不登校児童の適応指導教室、フリーマインドやトライがあり、高く評価いたします。
しかし、どうしてもカリキュラムになじめない、通常の授業では適応が難しいなど、子どもや親御さんの希望も多様化しており、公立施設だけでは対応が難しい状況です。
フリースクール等との情報連携の対応状況について
不登校に関する実態調査で、フリースクール等の活用について、練馬区では積極的に情報連携をしていくとのことでしたが、その後の対応状況など、区の見解を改めてお伺いいたします。
教育クーポン等の発行について
フリースクール費用の負担と他自治体の教育クーポン事例
フリースクール等は費用が高額となることがネックとなります。
そこで検討されるのが教育バウチャー制度の導入です。
具体的な事例では、大阪市や渋谷区、市川市などでは、学校外教育、塾や習い事などの費用に充てることができるクーポンを1人当たり月額1万円交付する教育クーポン交付事業を行っています。
教育バウチャー制度導入への考えについて
練馬区においても、こうした教育クーポン等を発行することについてのお考えをお聞かせください。
他自治体の教育クーポン交付事業の月額
大阪市・渋谷区・市川市の教育クーポン質問
1万円
1人当たり月額
区の答弁
<答弁のポイント>
全児童・生徒に貸与するタブレットは利用可能時間を午前6時から午後10時までとし、ゲームや動画閲覧、アプリのダウンロードはできない仕様で、制限解除は不可とのことでした。
保護者からは授業進捗の確認や家庭学習での活用に役立つとの声が寄せられているとの説明でした。
学校教育支援センターがフリースクール運営法人に居場所支援事業を委託し、意見交換を重ねてきたとのことで、今後は意見交換の場を増やすとの答弁でした。
東京都が実施するフリースクール等不登校児童・生徒支援調査研究事業について、都の動向を注視するとのことでした。
区の答弁(教育振興部長) 児童・生徒用タブレット
答弁の全文を読む
次に、児童・生徒用タブレットについてです。
全児童・生徒に貸与しているタブレットは、教育活動での使用を目的としていることから、様々な制限を設定しています。
利用が可能な時間を午前6時から午後10時までとし、学習に関係のないゲームや動画などのインターネットサイトの閲覧やアプリケーションのダウンロードはできません。
このような制限は、全て区教育委員会が管理しており、個々のタブレットからの制限解除はできない仕様としています。
タブレットの利用については、保護者から授業の進捗や連絡事項が確認でき、家庭学習でも活用しているという声を頂いています。
児童・生徒が様々な情報機器からインターネットを介して社会とつながる機会は、確実に増えています。
区では、SNS練馬区ルールや情報リテラシーチェックシートを児童・生徒及び保護者に配付し、児童・生徒が情報機器の取扱いのルールやモラル等を身につけるための取組を各家庭と連携して実施しています。
今後も、適切な情報機器の利用方法について、健康面における注意事項も含め、学校で児童・生徒たちに指導するとともに、保護者に周知してまいります。
区の答弁(教育振興部長) 不登校対策
答弁の全文を読む
次に、不登校対策についてです。
原因が複雑多岐にわたる不登校対応には、フリースクールとの連携が有効と考えています。
学校教育支援センターでは、フリースクールを運営する法人に居場所支援事業を委託するとともに、意見交換を重ねてきました。
今後、意見交換の場を増やしてまいります。
東京都が昨年度から実施している、フリースクール等に通う不登校児童・生徒支援調査研究事業では、調査に協力する保護者に対して協力金を支給し、その効果についても検証することとしています。
引き続き、東京都の動向を注視してまいります。
質疑のポイントとまとめ
- 議員はタブレットが制限解除によりゲームや動画閲覧に使える仕様になっていないか尋ねたのに対し、区は個々のタブレットからの制限解除はできない仕様であり、保護者からは家庭学習での活用に役立つとの声があるとの回答でした。
- 議員はフリースクール等との情報連携のその後の対応状況を尋ねたのに対し、区は居場所支援事業の委託や意見交換を重ねており、今後は意見交換の場を増やすとの答弁でした。
- 議員は他自治体の教育クーポン交付事業を例に、練馬区での教育クーポン等の発行についての考えを尋ねましたが、具体的な回答は示されませんでした。
⇒ フリースクール等との情報連携の一層の推進と、教育クーポン等の発行についての検討を求めます。
出典・議事録を見る
| 発言者 | 区分 | 原文抜粋 |
|---|---|---|
| ももかわ一郎 委員 | 質問 | 全国的に不登校児童が増加しており、令和4年度の練馬区の不登校児も小中学生合わせ1,386人と年々増加しています。 不登校となる理由についてはいろいろな意見がありますが、気になる点と… |
| ももかわ一郎 委員 | 質問 | 先ほどの実態調査の回答からは、子どもたちの漠然とした将来への不安が読み取れます。 そもそも親御さんの大半は、1990年以降のデフレ経済、失われた30年を過ごした世代であり、高度経済… |
| ももかわ一郎 委員 | 質問 | フリースクール等は費用が高額となることがネックとなります。 そこで検討されるのが教育バウチャー制度の導入です。 具体的な事例では、大阪市や渋谷区、市川市などでは、学校外教育、塾や習… |
| 教育振興部長 | 答弁 | 次に、児童・生徒用タブレットについてです。 全児童・生徒に貸与しているタブレットは、教育活動での使用を目的としていることから、様々な制限を設定しています。利用が可能な時間を午前6時… |
| 教育振興部長 | 答弁 | 次に、不登校対策についてです。 原因が複雑多岐にわたる不登校対応には、フリースクールとの連携が有効と考えています。学校教育支援センターでは、フリースクールを運営する法人に居場所支援… |
質問と答弁の本文は、練馬区議会の会議録の記載をそのまま掲載しています。
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