議会報告 / 外国人・多文化共生

外国人・多文化共生 多文化共生基本方針の改定について 練馬区議会議員 ももかわ一郎 2025年10月1日

多文化共生基本方針の改定について

決算特別委員会 令和7年10月1日 全款補充質疑

令和7年10月1日の決算特別委員会全款補充質疑で、練馬区が改定を進めている国際交流・多文化共生基本方針の作成スケジュールと内容について質問しています。

※この記事は、議会での質疑をもとにした活動報告です。

多文化共生基本方針の改定スケジュールについて

多文化共生という言葉の由来

多文化共生という言葉が最初に使われたのは、1990年の入管法改正の頃で、1990年代初頭の外国人住民が多かった浜松市や豊田市での外国人労働者受入問題が話題となっていた時期です。

アフリカホームタウン構想の白紙撤回

外国人受入といえば、先日、JICAと木更津市などで発表されたアフリカホームタウン構想に対し、移民の拡大に不安を感じた市民からの抗議が殺到、計画が白紙撤回に追い込まれる事態となりました。

経緯はともかく、移民推進が国民にとって大変評判が悪いということが判明した一件でした。

欧米における移民拡大と政治への影響

一方、海外に目を転じますと、欧米では移民の拡大で治安の悪化や国民の不安が増しています。

各国の移民の割合は、ドイツ20%、イギリス16%、アメリカ17%、フランス13%と激増しています。

これらの国では、移民政策を進める政府に対しての不満が爆発し、結果として、アメリカトランプ政権の誕生や、ドイツのAfD、イギリスのリフォームUKなどの移民政策の見直しを訴える政党の躍進が続いています。

多文化共生と移民政策の関係、自治体ごとの温度差

日本の多文化共生は、この移民政策とセットで推進されてきた経緯があります。

実際、全国の多文化共生基本方針の記載内容を見てみますと、外国人人材受入れを過度に強調している自治体もあり、基本方針の移民政策に対する温度感は自治体ごとに違っています。

基本方針の作成スケジュールについて

区は、現在、多文化共生の基本方針について改定準備を進めているとのことですけれども、今後の作成スケジュールについて教えてください

<答弁のポイント>

新たな方針は今年12月に素案を提示し、その後パブリックコメント等を踏まえて内容を精査した上で、今年度末の策定を予定しているとの答弁でした。

区の答弁(地域振興課長)

答弁の全文を読む

現在検討しております新たな方針のスケジュールですが、現在のところ、今年12月に素案を提示し、その後、パブリックコメント等を踏まえて内容を精査した上で、今年度末の策定を予定してございます

各国の移民の割合(議員発言より)

ドイツ質問

20

イギリス質問

16

アメリカ質問

17

フランス質問

13

共生したいのか対立をあおりたいのか分からない趣旨が不明なコンセプトの基本方針が散見される

杉並区などイデオロギー色の強い基本方針の事例

続いて、この基本方針の内容や観点について、全国の基本方針を見てみますと、かなりイデオロギー色が強い自治体が見受けられます。

例えば杉並区などは、この基本方針において、なぜかヘイトスピーチや外国人差別について、わざわざコラム形式で事例解説などに文字数を費やしております。

共生したいのか対立をあおりたいのか分からないような、趣旨が不明なコンセプトの基本方針が散見されます。

ヘイトスピーチ条例策定の経緯

これらの自治体がヘイトスピーチの記載を盛り込むのは、2010年前後に在日特権を許さない市民の会が、在日コリアンに関する差別発言を繰り返し問題となったことを契機に、川崎市などでヘイトスピーチ条例が策定され、多文化共生方針でも差別発言に積極的に言及するようになったという経緯があります。

一部団体による監視強化・言論封殺への懸念

こうした動きに便乗し、一部の政党、活動家、市民団体などの左翼イデオローグが、多文化共生推進法を錦の御旗に、ヘイトスピーチの拡大解釈、監視強化による言論封殺を進めようとしております。

日本全国の自治体でのヘイトスピーチ条例の策定、移民の推進、それから外国人参政権の導入を虎視たんたんと狙っているような状況であります。

練馬区が維持すべきと考えるコンセプト

今般の区の基本方針改定に当たりましては、外国人人材確保のための、各地方自治体の施策のように、こういった外国人人材確保に寄り過ぎた方針ですとか、あるいはポリティカルコレクトネス的なイデオロギー色が強い進歩的な記載は避けて、現行の練馬区の文化施策をベースとしたコンセプトは維持すべきと考えます。

現行方針の基本的な考え方の踏襲について

素案をまとめて年度内に作成するということでした。

改訂版では、現行の練馬区国際交流・多文化共生基本方針の基本的な考え方は引き続き踏襲されるのかお伺いいたします

<答弁のポイント>

新たな方針は国際交流分野を除いて外国人施策に特化した内容とし、平成24年策定の当時の方針を元に、外国人の急激な増加や昨年度のアンケート調査結果等を踏まえて検討しているとの説明でした。

国籍や言語、文化などの違いも受け入れて誰もが心豊かに暮らせる地域づくりを進める方針とするとのことでした。

区の答弁(地域振興課長)

答弁の全文を読む

区は、平成24年3月に練馬区国際交流・多文化共生基本方針を策定しております。

当時の方針におきましては、海外の友好都市との国際交流の推進や、外国人区民が地域に溶け込めるよう、コミュニケーション支援、生活支援、多文化共生のまちづくりなどの取組方針を定めております。

今年度に策定します新たな方針は、国際交流分野を除いて外国人施策に特化した内容となっておりますが、当時の方針を元に、外国人の急激な増加や、昨年度のアンケート調査結果等を踏まえながら、外国人施策の在り方を検討しております。

国籍や言語、文化などの違いも受け入れて、誰もが心豊かに暮らせるような地域づくりを進めるための基本的な方針としてまいります

文化は共同体に紐づくものであり、共生ではなく国民国家単位での国際化が必要

懸案としてあるのが、多文化共生というワードが概念として非常に曖昧であるということ、かつ、これまでの経緯から、かなりイメージが悪いところに問題があると思っています。

そもそも文化というのは、共同体にひもづいて存在するものでありまして共同体文化の内部に他国や他民族の文化を並立させたら必ず衝突を生じます。

日本文明は、大陸文化を包摂、日本化して出来上がったものでありまして、共生させたものではありません。

文化破壊的なグローバリズムではなく、国民国家単位での国際化が真に必要とされる姿勢だと思います。

ぜひ、こういった観点を活用して検討をお願いいたします。

質疑のポイントとまとめ

  • 新たな多文化共生基本方針の作成スケジュールを尋ねたのに対し、区は今年12月に素案を提示し、パブリックコメントを経て今年度末に策定する予定とのことでした。
  • 現行の練馬区国際交流・多文化共生基本方針の基本的な考え方が新方針でも踏襲されるかを尋ねたのに対し、区は国際交流分野を除き外国人施策に特化した内容とし、現行方針を元に外国人の急激な増加やアンケート結果を踏まえて検討しているとの回答でした。

⇒ 外国人人材確保に寄り過ぎた方針やイデオロギー色の強い記載を避け、現行の練馬区の文化施策をベースとしたコンセプトを維持することを求めます。

出典・議事録を見る

決算特別委員会 令和7年10月1日 全款補充質疑

発言者 区分 原文抜粋
ももかわ一郎 委員 質問 多文化共生という言葉が最初に使われたのは、1990年の入管法改正の頃で、1990年代初頭の外国人住民が多かった浜松市や豊田市での外国人労働者受入問題が話題となっていた時期です。 外…
地域振興課長 答弁 現在検討しております新たな方針のスケジュールですが、現在のところ、今年12月に素案を提示し、その後、パブリックコメント等を踏まえて内容を精査した上で、今年度末の策定を予定してござい…
ももかわ一郎 委員 質問 素案をまとめて年度内に作成するということでした。 続いて、この基本方針の内容や観点について、全国の基本方針を見てみますと、かなりイデオロギー色が強い自治体が見受けられます。 例えば…
地域振興課長 答弁 区は、平成24年3月に練馬区国際交流・多文化共生基本方針を策定しております。 当時の方針におきましては、海外の友好都市との国際交流の推進や、外国人区民が地域に溶け込めるよう、コミュ…

質問と答弁の本文は、練馬区議会の会議録の記載をそのまま掲載しています。

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