議会報告 / 外国人・多文化共生
外国人世帯主の国保保険料前納制度について
予算特別委員会 令和8年3月4日 補正予算質疑・採決・委員長報告
令和8年3月4日の予算特別委員会で、外国人世帯主の国民健康保険料の収納対策として国が導入を進める前納制度や情報連携について質問しています。
※この記事は、議会での質疑をもとにした活動報告です。
外国人世帯主の国保保険料収納率63%の低さについて
外国人被保険者の急増と収納率の低さ
政府は、外国人世帯主の国保保険料収納率が63%という深刻な低さを問題視して、令和8年4月からの保険料の前納制度と令和9年6月からの在留審査連携を本格推進する方針を打ち出しております。
背景には外国人被保険者の急増と構造的な収納難があります。
令和5年度時点で国保の外国人被保険者数は全国で97万人、全体の4.0%。
平成26年度の91万人、2.8%から顕著に増加しております。
若年層の多さと転出入による徴収困難
外国人被保険者は、20歳から39歳までが52%と若年層が多い上に転出入が激しく、未納のままで帰国転出すると徴収が極めて困難となります。
さらに、住民基本台帳と実際の居住実態の乖離も日本人より大きく、督促滞納処分が追いつかない自治体負担が慢性化していました。
さらに、2010年から2020年代にかけて治療目的の偽装在留や海外出産の出産一時金の不正受給、保険証なりすましなどの事例が相次いで報道されております。
社会保障のただ乗りではないかという国民の不安が顕在化しております。
国の対応方針と条例改正の参考例
そして今般、厚生労働省は令和7年秋に保険者へ向けた在留外国人の医療保険運用の課題と対応という説明資料を作成しております。
また、令和7年10月に発出されました事務連絡で、海外からの転入者に対する入国初年度の国保保険料については通常の保険料から前倒しして納付させる仕組み、前納を各自治体で導入できるように、国保の条例改正の参考例が提示されております。
前納制度導入で入国初年度の納付はどう変わるか
例えば区が前納の対応を行った場合、4月1日に海外から転入して国保の保険者資格を取得した場合に、現行の運用とどのように変わるのか教えてください。
<答弁のポイント>
現行では年間保険料を6月から翌年3月までの10回に分けて納付するが、前納制度では最初の納期である6月に一括で納付してもらうことになるとの説明でした。
なお前納制度は外国人に限らず日本人も対象になるとのことでした。
区の答弁(収納課長)
答弁の全文を読む
令和8年4月1日に入国した場合の保険料の納付です。
まず、現行では令和8年度分の年間保険料を6月から翌年3月までの10回に分けて納付していただきます。
次に、前納制度では令和8年度の年間保険料を最初の納期である6月に一括で納めていただくことになります。
なお、当該前納制度は、外国人に限らず日本人も対象となります。
現行の納付方法と前納制度の比較
現行
令和8年度分の年間保険料を6月から翌年3月までの10回に分けて納付
前納制度
令和8年度の年間保険料を最初の納期である6月に一括で納付
収納情報の更新頻度について
国による情報連携の活用方針
国は当該資料におきまして、行政機関の情報連携を活用して滞納対策を実施する方針を打ち出しております。
デジタル庁の運用する公共サービスメッシュという連携システムを活用して、個々の自治体システムと入管庁の業務システムをつないで保険料滞納状況を把握、在留資格方針の厳格化に活用するということです。
月次での情報連携を可能にするとの記載
区における収納状況のシステム更新頻度について
今回の前納制度を導入しますと、収納対策を大きく改善することになると思います。
ぜひ、早期の前納の開始を要望させていただきます。
厚生労働省の当該資料の記載で、市町村の保険料収納情報について月次での情報連携を可能にすると記載があります。
現在の区における収納状況は、システム上でどのような頻度で更新されているのか教えてください。
<答弁のポイント>
金融機関やコンビニエンスストア等の収納事業者から収納情報が届き次第、日々、日時で区のシステムに反映しているとの説明でした。
区の答弁(収納課長)
答弁の全文を読む
区では金融機関やコンビニエンスストア等の収納事業者から収納情報が届きましたら、日々、日時で区のシステムに反映しております。
保険料抑制のためには医療費抑制など3つの手段しかない
区の収納情報は日時で毎日更新しているということでした。
令和9年度から開始が予定されているとお聞きしております標準化システムの情報連携は即時で連携できるように、また、入管庁での在留資格更新情報も区が即時で把握できるよう、区としても要望を上げていただきたいと思います。
今般の対応は、外国人は保険料収納率が低く、十分な負担をしていないのではないか。
入国当初から日本の医療保険による治療目的で来日する外国人が目的を隠したままで在留資格を取得して国保に加入し、医療サービスを受けているのではないかという国民の疑問に応えるために、国が収納対策に本腰を入れたものです。
保険料滞納は保険財政の逼迫につながるもので、ひいては保険料負担の増大にもつながります。
一部には保険料を下げるために一般会計の赤字繰入れをどんどんやれと長年主張しているような政党もあります。
保険料を下げるためには、まず、医療費抑制です。これはかかりつけ医の導入や保険適用の範囲の縮小。
2つ目には現行3割の窓口負担を引き上げるか。3つ目は国庫負担の32%を引き上げるかの3つしか手段はないわけです。
打ち出の小槌はないわけです。
今後とも保険料抑制のため、特に医療費給付の抑制のために保険者として何ができるかを真摯に考えて前向きな議論が展開されることを希望して、質問を終わります。
質疑のポイントとまとめ
- 4月1日に海外から転入し国保資格を取得した場合の前納制度導入後の納付方法を尋ねたのに対し、区は現行の10回分割から最初の納期である6月に一括納付する形に変わり、外国人に限らず日本人も対象になるとの回答でした。
- 区の収納情報のシステム更新頻度を尋ねたのに対し、区は収納事業者から情報が届き次第、日々、日時で反映しているとの答弁でした。
⇒ 早期の前納制度開始と、標準化システムによる即時の情報連携、入管庁の在留資格更新情報の即時把握を国へ要望すること
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| 発言者 | 区分 | 原文抜粋 |
|---|---|---|
| ももかわ一郎 委員 | 質問 | 政府は、外国人世帯主の国保保険料収納率が63%という深刻な低さを問題視して、令和8年4月からの保険料の前納制度と令和9年6月からの在留審査連携を本格推進する方針を打ち出しております… |
| 収納課長 | 答弁 | 令和8年4月1日に入国した場合の保険料の納付です。 まず、現行では令和8年度分の年間保険料を6月から翌年3月までの10回に分けて納付していただきます。 次に、前納制度では令和8年度… |
| ももかわ一郎 委員 | 質問 | 今回の前納制度を導入しますと、収納対策を大きく改善することになると思います。ぜひ、早期の前納の開始を要望させていただきます。 国は当該資料におきまして、行政機関の情報連携を活用して… |
| 収納課長 | 答弁 | 区では金融機関やコンビニエンスストア等の収納事業者から収納情報が届きましたら、日々、日時で区のシステムに反映しております。… |
質問と答弁の本文は、練馬区議会の会議録の記載をそのまま掲載しています。
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