議会報告 / 外国人・多文化共生
介護福祉士養成と外国人人材について
決算特別委員会 令和7年9月24日 保健福祉費・介護保険会計
令和7年9月24日の決算特別委員会で、光が丘福祉専門学校の開校経緯や、介護分野における外国人人材の受け入れ状況について質問しています。
※この記事は、議会での質疑をもとにした活動報告です。
光が丘福祉専門学校の1期生が全員外国人となった経緯について
生徒全員が外国人である事情について
本年4月、光が丘医療福祉プラザ内に介護福祉士養成施設、光が丘福祉専門学校が開校し、1期生に23人が入学したと伺っております。
聞くところによりますと生徒全員が外国人ということであります。これはどういった事情になっているのか分かれば教えてください。
<答弁のポイント>
建物竣工の遅れにより設置認可が当初予定より遅れ、学生募集の開始時期が大幅に遅れた結果、結果的に全員が外国人留学生となったとのことです。
現在は2期生の募集にあたり、区内高校へのPRなど日本人の確保にも取り組んでいるとの説明でした。
区の答弁(高齢社会対策課長)
答弁の全文を読む
本年4月に開校した介護福祉士養成施設、光が丘福祉専門学校につきましては、昨年、建物の竣工に遅れが生じたことから、当初のスケジュールどおりに設置認可がなされないといった状況が生じました。
区といたしましても既に学校のPRを行っておりまして、入学希望者もいました。
そういったことを踏まえまして、本年4月の開校ができるよう東京都へ要望し、協議してきた結果、本年4月に開校することができました。
ただ、学生の募集開始時期が大幅に遅れたことから、結果的に全員が外国人留学生となりましたが、介護福祉士を目指す二十数名が入学いたしました。
現在2期生の募集を進めておりますが、区内の高校にPRするなど、日本人の確保に積極的に取り組んでございます。
介護福祉士養成学校での外国人留学生増加が処遇改善を遅らせているという見方について
外国人留学生の増加傾向と学校側の事情
スケジュールの関係もあるということでした。
介護福祉士養成学校における外国人留学生の割合は近年増加傾向にありまして、2025年度直近は5割を超えているとのことです。
昨今の介護事業者の外国人増加要因は、事業者側のニーズだけではなくて、学校側の定員割れ回避のために穴埋めで外国人留学生を大量に入学させている事情もあります。
養成学校の約7割が奨学金制度やインターンシップによるあっせんを行って、介護施設側も留学生を事前確保しているとの調査もあります。
介護業界の賃上げへの影響という見方
介護業界の賃上げや職場環境改善を遅らせる原因となっているという見方もあります。
外国人向け試験対策講座のカリキュラムと日本人向け支援について
続いて、区は本年10月から、区の事業所で働きながら介護福祉士の資格取得を目指している外国人を対象とした試験対策講座を実施するということでした。
これはどういうカリキュラムになっているのですか。
また、日本人が受講できる同様の資格取得支援に該当するものがあれば教えてください。
<答弁のポイント>
10月開始の試験対策講座は全16回・96時間で無料実施し、外国人向けだが日本人も数名含め約20名が受講予定とのことです。
練馬福祉人材育成・研修センターでは国籍に関わらない試験対策講座も従来から無料実施しており、区内特別養護老人ホーム37施設のうち7割で計170名の外国人を雇用しているとの説明でした。
区の答弁(高齢社会対策課長)
答弁の全文を読む
来月から、区内介護サービス事業所で働く外国人向けに介護福祉士の試験対策講座を実施するものでございます。
昨年、試験対策講座の検討に当たり、アンケート調査で外国人介護職員がどのような研修を希望するか聞いたところ、介護に関する日本語を学ぶ研修が最も多く、次いで実践的な試験対策を学ぶ研修でございました。
こうしたアンケート結果を踏まえたカリキュラムで全16回、96時間の講座を無料で実施するものでございます。
外国人向けではありますが日本人を拒むものではございません。
実際に、もう既に募集は終わっていますけれども、約20名のうち日本人も数名含まれてございます。
区内で働く介護職員は、日本人であっても、外国人であっても、貴重な介護人材でございます。
区は決して外国人を排除することはございません。
従来から区は、国籍に関わらず介護職として長く働き続けてもらえるよう、等しく育成、職場への定着支援を行ってございます。
ただ、外国人が日本人と違うのは、介護職として働き続けるためには国家資格の取得が必要だという点でございます。
外国人向けに合格に必要な日本語能力の向上を支援することは、外国人の定着支援に絶対的に必要なことでございます。
日本人への支援でございますが、練馬福祉人材育成・研修センターでは、従来から国籍に関わらない試験対策講座を無料で実施しています。
また、区独自の介護職員、介護従事者養成研修などで、介護未経験者、有資格者などの確保に取り組んでございます。
ちなみに、直近で区内特別養護老人ホーム37施設にヒアリングを行ったところ、7割の施設で計170名の外国人を雇用していることが分かりました。
今年度に実施する高齢者基礎調査で詳細を把握いたしますが、介護サービスを提供していく上で既に外国人は欠かせない存在となっております。
介護人材に関する数値
試験対策講座の回数答弁
全16回
96時間・無料
受講予定者数答弁
20名
うち日本人も数名
外国人を雇用する特養施設答弁
37施設中7割
特養での外国人雇用者数答弁
170名
日本人の雇用促進を長期的な人材不足解消の柱とすべき
介護福祉士の特例措置ということで、外国人向けだけではないのですが、5年間の就労を経て不合格者でも介護福祉士になれるというようなものがあって、これは報道機関などでも話題になっておりました。
介護業界の人材不足については外国人労働者で補填するという考え方が一般化しておりまして、区議会においても多数の委員から外国人介護人材の定住化を推進するような議論が進められておりまして、大変憂慮しております。
特定技能や育成就労制度における外国人労働者受入れの基本的な考えは、生産性向上及び国内人材確保を行ってもなお不足する場合でありまして、これは出入国在留管理庁、厚生労働省の資料にも明確に記載されております。
国の介護報酬の引上げによる処遇改善は不可欠でありますけれども、介護人材の人手不足の解消は賃金等の労働条件を引き上げて、長期継続雇用が可能な日本人の雇用を促進していくことが絶対必要と考えます。
要望して終わります。
質疑のポイントとまとめ
- 光が丘福祉専門学校の1期生が全員外国人となった事情を尋ねたのに対し、区は建物竣工の遅れによる設置認可の遅延と募集開始の遅れが原因と説明し、2期生では日本人確保にも取り組んでいるとの回答でした。
- 10月開始の外国人向け試験対策講座のカリキュラムと日本人向け支援の有無を尋ねたのに対し、区は全16回・96時間の無料講座で日本人も数名受講予定であり、国籍に関わらない支援も従来から行っているとの答弁でした。
⇒ 介護人材不足の解消にあたり、賃金等の労働条件を引き上げ、長期継続雇用が可能な日本人の雇用を促進していくことを求めます。
出典・議事録を見る
| 発言者 | 区分 | 原文抜粋 |
|---|---|---|
| ももかわ一郎 委員 | 質問 | 本年4月、光が丘医療福祉プラザ内に介護福祉士養成施設、光が丘福祉専門学校が開校し、1期生に23人が入学したと伺っております。聞くところによりますと生徒全員が外国人ということでありま… |
| 高齢社会対策課長 | 答弁 | 本年4月に開校した介護福祉士養成施設、光が丘福祉専門学校につきましては、昨年、建物の竣工に遅れが生じたことから、当初のスケジュールどおりに設置認可がなされないといった状況が生じまし… |
| ももかわ一郎 委員 | 質問 | スケジュールの関係もあるということでした。介護福祉士養成学校における外国人留学生の割合は近年増加傾向にありまして、2025年度直近は5割を超えているとのことです。 昨今の介護事業者… |
| 高齢社会対策課長 | 答弁 | 来月から、区内介護サービス事業所で働く外国人向けに介護福祉士の試験対策講座を実施するものでございます。 昨年、試験対策講座の検討に当たり、アンケート調査で外国人介護職員がどのような… |
質問と答弁の本文は、練馬区議会の会議録の記載をそのまま掲載しています。
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