議会報告 / 医療・福祉
国民健康保険料の所得階層間格差について
決算特別委員会 令和6年10月4日 全款補充質疑
令和6年10月4日の決算特別委員会全款補充質疑で、国民健康保険の自己負担額や保険料について、所得階層間の格差の拡大を取り上げ質問しています。
※この記事は、議会での質疑をもとにした活動報告です。
高所得者と低所得者の自己負担額の格差について
国保財政の逼迫と所得階層間の格差拡大
国保財政は逼迫しておりまして、医療費の増加や保険料額の上昇に歯止めがかかりません。
特に、中間所得者層や高所得者の負担が増えております。
一方で、低所得者軽減は制度改正が進んでおりまして、保険料負担と医療給付における所得階層間の格差が拡大しております。
高額医療費の自己負担額の10年間の推移について
夫婦ともに35歳で、10歳の子どもが一人、夫婦の所得が1千万円の世帯で、月100万円の高額医療費が必要となった場合に、自己負担額はどれぐらいになりますか。
また、10年間で負担がどれぐらい増えたのか知りたいので、同じ条件で10年前の自己負担額はどのぐらいか、併せて教えてください。
また、所得が98万円以下の低所得……。
98万円以下の同条件に関する自己負担額も教えてください。
<答弁のポイント>
年収1千万円のケースの自己負担限度額は、令和6年度が17万1,820円、10年前の平成26年が15万5千円との答弁でした。
年収98万円のケースは、令和6年、平成26年いずれも同額の3万5,400円とのことでした。
区の答弁(国保年金課長)
答弁の全文を読む
年収1千万円と年収98万円のケースの自己負担限度額について、御説明いたします。
まず、自己負担限度額は、医療機関に1か月に支払う上限金額のことで、金額は、各世代の収入に応じて段階的に決められているものとなります。
まず、年収1千万円のケースでございます。
令和6年度で申しますと、限度額は17万1,820円、10年前の平成26年が15万5千円となります。
年収98万円のケースは、令和6年、それから平成26年のいずれも、同額の3万5,400円となってございます。
自己負担限度額の10年間比較(年収1千万円・98万円)
年収1千万円・令和6年度答弁
17万1,820円
年収1千万円・平成26年答弁
15万5千円
年収98万円・令和6年度答弁
3万5,400円
年収98万円・平成26年答弁
3万5,400円
保険料の10年間の推移について
自己負担額の10年間の伸び
高所得者に100万円の医療費がかかった場合は17万1千円で、10年前から11%ほど増えております。
一方、低所得者の方は3万5千円で、10年間で変わっていない状況でした。
年収1千万円と98万円以下の世帯の保険料の10年間の推移について
続いて、保険料についても、併せてお聞きします。
先ほどと同条件の年収1千万円の世帯と年収98万円以下の低所得者の、現在と10年前の年間の保険料額を教えてください。
<答弁のポイント>
年収1千万円のケースの年間保険料は、令和6年度が89万円、10年前の平成26年度が67万円との答弁でした。
年収98万円のケースは、令和6年度が5万9,040円、平成26年度が3万8,880円とのことでした。
区の答弁(国保年金課長)
答弁の全文を読む
保険料でございます。いずれも年間となります。
まず、年収1千万円のケースは、令和6年度は89万円、10年前の平成26年度は67万円となります。
この金額は、いずれも当設定世帯におけます各年度の基礎分及び後期高齢者支援金分の最高限度額でございます。
続きまして、年収98万のケースでございます。
令和6年度は5万9,040円、10年前の平成26年度は3万8,880円となります。
こちらの金額は、いずれも一定の所得以下の世帯に対します均等割額の減額が適用されている金額となってございます。
年間保険料の10年間比較(年収1千万円・98万円以下)
年収1千万円・令和6年度答弁
89万円
年収1千万円・平成26年度答弁
67万円
年収98万円・令和6年度答弁
5万9,040円
年収98万円・平成26年度答弁
3万8,880円
高所得者と低所得者で負担額の伸びに著しい乖離が見られる
年収1千万円の世帯は、10年前と比較して年間22万円も保険料が上がっております。
一方、低所得者の世帯は、10年前と比較して2万円ほど上がっている。
医療の自己負担や保険料は、高所得者と低所得者で負担額の伸びに著しい乖離が見られることが分かりました。
月1千万円を超える高額医療費の発生件数と最高額について
続いて、医療費の観点から質問です。
区において、月で1千万円かかっている高額医療費は何件ぐらい発生していて、最高額はお幾らぐらいですか。
<答弁のポイント>
国保団体連合会を通じた審査支払いの実績として、令和5年度は1か月分の明細書で1千万円を超えていたものが27件あり、最高金額は3,531万7,080円との答弁でした。
区の答弁(国保年金課長)
答弁の全文を読む
区は、審査支払機関であります国民健康保険団体連合会を通じまして、1か月分ごとに診療調剤報酬明細書の請求に基づいて医療機関等への支払いを行ってございます。
令和5年度の実績でございます。
まず、1か月分ごとの明細書を見てみますと、1千万円を超えていたのは27件、最高金額は3,531万7,080円でございました。
令和5年度の月額1千万円超の高額医療費の状況
1千万円超の件数答弁
27件
最高金額答弁
3,531万7,080円
医療費の増加に歯止めがかからず、国保財政の安定化を求める
高額の医療費は結構伸びているということです。
マスコミ等で話題になっていますけれども、1億円を超えるような薬剤もあるということで、高額医療費も含めて歯止めがかかっていない状況です。
10月からは、従業員51人以上の企業に対して社会保険の適用拡大が行われて、さらに国保からの流出が懸案されます。
増え続ける医療費を何とか削減しないことには、国保の財政や国保の存続はないわけであります。
保険料の軽減や一般会計の繰入れを主張される会派の方がいらっしゃるけれども、小手先の対応では難しくて、医療費の削減を何とかしていかないといけない。
保険事業にしっかり力を入れて、国保財政の安定化を模索していただければと思います。
質疑のポイントとまとめ
- 高所得世帯(年収1千万円)の高額医療費の自己負担限度額の10年間の推移を尋ねたのに対し、区は令和6年度17万1,820円、10年前15万5千円と答え、低所得世帯(年収98万円)は10年間とも3万5,400円で変わらないとのことでした。
- 同条件での年間保険料の10年間の推移を尋ねたのに対し、区は年収1千万円で令和6年度89万円・10年前67万円、年収98万円以下で令和6年度5万9,040円・10年前3万8,880円との回答でした。
- 月額1千万円を超える高額医療費の発生件数と最高額を尋ねたのに対し、区は令和5年度実績で27件、最高額3,531万7,080円との答弁でした。
⇒ 国保財政の安定化に向け、医療費の削減や保健事業への注力を求めます。
出典・議事録を見る
| 発言者 | 区分 | 原文抜粋 |
|---|---|---|
| ももかわ一郎 委員 | 質問 | 国保財政は逼迫しておりまして、医療費の増加や保険料額の上昇に歯止めがかかりません。特に、中間所得者層や高所得者の負担が増えております。 一方で、低所得者軽減は制度改正が進んでおりま… |
| 国保年金課長 | 答弁 | 年収1千万円と年収98万円のケースの自己負担限度額について、御説明いたします。 まず、自己負担限度額は、医療機関に1か月に支払う上限金額のことで、金額は、各世代の収入に応じて段階的… |
| ももかわ一郎 委員 | 質問 | 高所得者に100万円の医療費がかかった場合は17万1千円で、10年前から11%ほど増えております。 一方、低所得者の方は3万5千円で、10年間で変わっていない状況でした。 続いて、… |
| 国保年金課長 | 答弁 | 保険料でございます。 いずれも年間となります。 まず、年収1千万円のケースは、令和6年度は89万円、10年前の平成26年度は67万円となります。 この金額は、いずれも当設定世帯にお… |
| ももかわ一郎 委員 | 質問 | 年収1千万円の世帯は、10年前と比較して年間22万円も保険料が上がっております。 一方、低所得者の世帯は、10年前と比較して2万円ほど上がっている。医療の自己負担や保険料は、高所得… |
| 国保年金課長 | 答弁 | 区は、審査支払機関であります国民健康保険団体連合会を通じまして、1か月分ごとに診療調剤報酬明細書の請求に基づいて医療機関等への支払いを行ってございます。 令和5年度の実績でございま… |
質問と答弁の本文は、練馬区議会の会議録の記載をそのまま掲載しています。
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