議会報告 / 区政・財政
住民税非課税世帯への現金給付の基準について
予算特別委員会 令和7年12月26日 補正予算説明・質疑・採決・委員長報告
令和7年12月26日の予算特別委員会で、国の物価高騰対策に基づく現金給付の対象基準と、キャッシュレスポイント還元事業の効果検証について質問しています。
※この記事は、議会での質疑をもとにした活動報告です。
非課税世帯イコール生活困窮者という基準はしゃくし定規ではないか
国の補正予算と現金給付への懸念
先ほど区の説明でもありましたけれども、今般の政府の補正予算は11.7兆円の物価高騰対策を受けての対応です。
区の見解と違いまして、私は財源を国債発行で行うこと自体は問題ないと考えています。
問題はそのやり方で、実態としては過去最高の税収で集めたお金を現金給付で配るという本末転倒なものです。
恒久的な減税はやらないという政府方針を端的に示したものかと思っております。
これは、区長が度々言っているばらまきの典型的な政策で、非常に憂慮すべき事態ではないかと感じております。
非課税世帯を低所得者とみなす基準への疑問
令和3年から、こうした政府の場当たり的な現金給付が常態化している中、生活困窮者、低所得者支援として、住民税非課税世帯に現金給付が頻繁に行われております。
低所得者世帯イコール住民税非課税世帯との認識が果たして実態と合っているのかという声が出ております。
先ほど他会派の委員からも質疑があったと思いますけれども、今後は、給付対象者の新たな線引きが必要ではないかと考えております。
外国人世帯の非課税割合の実態
例えば、国は在日外国人に対する在留資格更新の厳格化の方針を打ち出しておりまして、国保の保険料滞納者には在留資格更新を認めないとしております。
現在、外国人世帯は約1.4万人、うち約4割の5,500世帯が非課税世帯となっておりまして、日本人よりも圧倒的に多くなっております。
若年外国人の労働者が増えている現状を踏まえまして、年間約100万円以下の低所得者がそれほど多いとは思われません。
単に申告されていないため非課税になっているのではないかと想像されます。
滞納者への給付や資産保有者の実態
住民税非課税世帯を基準とする現金給付の妥当性について
本来は必要な人に現金給付が行われるように、例えば一定額以上の国保保険料の滞納者には現金給付の対象外とするなどの方式も考えられると思います。
今後、低所得者支援で給付を行う場合、現在のしゃくし定規に非課税世帯イコール生活困窮者とみなす基準を引き続き採用するのでしょうか。
また、収入が低くても、資産を持っている日本人の高齢者も多いという実態も踏まえまして、現状の住民税非課税世帯という一律基準ではなくて、別の基準を加味するような考え方はないのか、お聞かせください。
<答弁のポイント>
国の交付金を基にした区独自の支援であり、速やかな実施と事務コストの削減が求められる中、新たな基準や別の基準を設けることには事務コストの確認が必要とのことでした。
現時点では今回の政策パッケージがベストとの認識で、今後国や都の動向を踏まえ状況を詳細に把握できる仕組みがあれば活用を検討するとの答弁でした。
区の答弁(福祉部管理課長)
答弁の全文を読む
先ほども御答弁させていただきました。今回は、国の交付金を基に、区独自の支援を展開しているわけでございます。
その中でも、速やかな実施、そして事務コストの削減が求められてございます。
今、委員がおっしゃった新たな基準、あるいは一律の基準の中でも、また別の基準を設けることにつきましては、確認のためにどのくらい事務コストを要するのかについても判断の必要があろうかと思っております。
私どもとしては、現時点で今回の政策のパッケージがベストだと思っておりますが、今後、国や都の動向の中で、もう少しその方々の状況が速やかに、かつ詳細に把握できるような仕組みがあるならば、そういったものを活用して給付の仕組みをつくることも考えられようかと思います。
繰り返しになりますが、現時点においては、これがベストの策ではないかと考えております。
外国人世帯における非課税世帯の状況
外国人世帯数質問
1.4万人
非課税世帯質問
5,500世帯
外国人世帯の約4割
PayPayキャッシュバックを漫然と続けていていいのか
PayPayからの情報提供の限界
続きまして、10ページの(1)キャッシュレスポイント還元事業経費に関してです。
キャッシュレス還元経費、PayPay側からの情報提供が限定的という話は聞いております。
先ほど他会派からの質疑でも、ユニークユーザーは38万人ですが、練馬区民が何%いるかは分からないという話もありました。
商店街への経済効果と区民への恩恵の疑問
商店街や区内事業者の売上促進、経済効果という意味で恩恵はあるものの、区民が広くメリットを享受できるという観点では、PayPayキャッシュバックを漫然と続けていていいのかという疑問があります。
キャッシュレスポイント還元事業の効果検証について
そもそも給付対象を所得で分けるという方針自体が妥当なのかという検証も含めまして、区民感情で不公平という意見が出ないように区独自の線引きを行って、真に支援が必要な世帯に現金給付が行われるように御配慮いただきたいと思います。
区民が経済的な恩恵をどの程度受けているのかという検証は必ず必要で、区民利用者の実績数や消費行動のパターンが把握できる仕組みを考えることは非常に重要と考えますけれども、区の見解をお伺いします。
<答弁のポイント>
物価上昇による区民生活への影響を勘案し、区内商店街等での消費喚起を第一の目的とした事業とのことでした。
ペイメント事業者から提供される情報には限りがあるものの、施策に生かせるものは生かすとし、事業実施後に区内事業者及び区内在住利用者へのアンケートで効果を検証しているとの説明でした。
区の答弁(商工観光課長)
答弁の全文を読む
当該事業は、物価上昇により区民生活への影響を勘案するとともに、区内商店街等での消費喚起につなげることを第一の目的としてございます。
ペイメント事業者から提供される情報には限りがございますが、提供される情報で施策に生かせるものは生かしたいと考えてございます。
また、当該事業の実施後にはキャンペーンに参加した区内事業者及び区内在住のキャッシュレス決済利用者に対してアンケートを行うことで効果を検証してございます。
引き続き、事業の効果について確認してまいりたいと思います。
キャッシュレスポイント還元事業のユニークユーザー数
ユニークユーザー数質問
38万人
練馬区民の割合は不明
デジタル地域通貨の採用検討を求める
かねてから、我が会派も主張しておりますデジタル地域通貨などであれば、そういった消費者行動の捕捉も容易ですし、不公平感も出ないので、ぜひ、デジタル地域通貨の採用の検討をお願いしたいと思います。
質疑のポイントとまとめ
- 現在の住民税非課税世帯を基準とした現金給付を引き続き採用するのか、外国人世帯の非課税割合の高さや資産保有者の実態を踏まえた別基準の導入を尋ねましたが、区は現時点の政策パッケージがベストとし、新基準導入には事務コスト確認が必要とのことでした。
- PayPayキャッシュレスポイント還元事業について、区民が実際にどの程度経済的恩恵を受けているか検証する仕組みの必要性を尋ねたのに対し、区は事業後のアンケートで効果を検証しているとの回答でした。
⇒ 住民税非課税世帯を一律の基準とせず、真に支援が必要な世帯に現金給付が行われるよう、区独自の線引きを検討することを求めます。
出典・議事録を見る
| 発言者 | 区分 | 原文抜粋 |
|---|---|---|
| ももかわ一郎 委員 | 質問 | 先ほど区の説明でもありましたけれども、今般の政府の補正予算は11.7兆円の物価高騰対策を受けての対応です。区の見解と違いまして、私は財源を国債発行で行うこと自体は問題ないと考えてい… |
| 福祉部管理課長 | 答弁 | 先ほども御答弁させていただきました。今回は、国の交付金を基に、区独自の支援を展開しているわけでございます。その中でも、速やかな実施、そして事務コストの削減が求められてございます。 … |
| ももかわ一郎 委員 | 質問 | そもそも給付対象を所得で分けるという方針自体が妥当なのかという検証も含めまして、区民感情で不公平という意見が出ないように区独自の線引きを行って、真に支援が必要な世帯に現金給付が行わ… |
| 商工観光課長 | 答弁 | 当該事業は、物価上昇により区民生活への影響を勘案するとともに、区内商店街等での消費喚起につなげることを第一の目的としてございます。 ペイメント事業者から提供される情報には限りがござ… |
質問と答弁の本文は、練馬区議会の会議録の記載をそのまま掲載しています。
会議録の原文は練馬区議会 会議録検索システムでご覧いただけます(上記の会議名と開催日でお探しください)。