議会報告 / 区政・財政
都区財政調整協議について
予算特別委員会 令和7年2月19日 都区財調・財政計画・公債費他
令和7年2月19日の予算特別委員会で、議員が資料に基づき都区財政調整協議の結果と基準財政需要額の算定方法について質問しています。
※この記事は、議会での質疑をもとにした活動報告です。
財政調整交付金の確保について
財政の硬直化と交付金の重要性
私からは、資料1、都区財政調整協議について御質問いたします。
先ほどから度々質疑で回答をいただいていますけれども、区は、今回の令和7年度予算編成に当たりまして、財政調整交付金については増加傾向にあるものの、義務的経費が5割で硬直化が進んでおり、区財政の自由度は依然として低いと述べられております。
区立施設の更新やインフラ整備など、まだまだ思うように進んでいないとの認識だと理解しております。
財政調整交付金は、区の収入の3割を占めておりまして、それが決定される財政調整協議の結果は、区財政に大きな影響があります。
今回の財政調整協議の結果
今般の財政調整協議結果において、交付金総額は約1兆2,900億円と、令和6年当初ベース比較で6.8%増とのことです。
財政調整協議の結果に満足しているか
今後、基準財政需要額の確定、それから、交付額総額から23区のシェアを基に練馬区の交付金が確定すると思われます。
区としては率直に今回の財政調整協議について交付金の確保という観点で満足のいく結果になったとお考えでしょうか。
<答弁のポイント>
配分割合が56%に変更されたのは児童相談所設置に伴うものであり、これにより特別区全体の配分額が増えるため、区としてはこれをしっかり確保していく考えとのことでした。
区の答弁(財政課長)
答弁の全文を読む
今回の財政調整で、配分割合が56%に変更になったことは、先ほどから申し上げておりますとおり、この間の区の児童相談所設置に伴う配分割合の変更でございます。
これに関しての練馬区の立ち位置については、先ほど来、申し上げてきたところでございます。
一方で、56%に変更になったことで、特別区の配分額そのものが増えることになるということでございまして、それをしっかりと確保してまいるといった考えでございます。
財政調整交付金の規模と配分割合
交付金総額質問
1兆2,900億円
令和6年当初ベース比較6.8%増
区の収入に占める割合質問
3割
配分割合答弁
56%
基準財政需要額の建設単価が実勢とかなりかけ離れた設定になっている
物価高騰と算定方法の仕組み
物価高騰で人件費だとか、資材価格も高騰しております。区として財源の所要額を満たすのには十分でないという印象を受けました。
交付金の算定に当たっては、人口35万人規模のモデル自治体を想定して、事業ごとの単位費用を算定して基準財政需要額を算定して、そこから基準財政収入額も合わせて算定されるということです。
先ほど、単価の見直しということで財調協議に出ていたので、昨年の令和6年度の基準財政需要額の積算資料を見てみました。
学校建設単価の乖離
その中で、気になったので一例を挙げますと、施設の建設単価というのが出ております。
例えば、学校の校舎建設費用の単価が平米当たり35万7千円となっておりますが、実勢のRC造の建築単価は60万円程度というのが実態でありまして、かなりかけ離れた設定になっております。
これはなぜこのようになっているのかというところがあります。
ここの中で、財政局の工事単価をベースにしているという文書があったので、そもそもこれがおかしいのではないかと思っております。
基準財政需要額の積算精査・協議の重要性について
基準財政需要額は、当然、経済状況の変化に合わせて見直されるべきと考えております。
積算の額が上がれば交付金の額も上がるという単純なものではないかもしれないのですけれども、交付額の適正化のために基準財政需要額の積算の精査や協議や交渉は重要であると認識しておりますけれども、区の見解をお伺いできればと思います。
<答弁のポイント>
建築工事単価は令和7年度協議で見直しを提案し一定の充実は図られたものの、東京都標準建物予算単価を基礎とすべきとする都側の主張に沿って合意し、実勢価格との乖離は残ったとのことでした。
実態に見合わない算定項目は他にも多数あり、次年度以降の協議で反映に努めるとの説明でした。
区の答弁(財政課長)
答弁の全文を読む
お話にございました建築工事の単価は、今回の令和7年度の協議で特別区の実態に見合うよう見直しを提案したところでございます。
協議の結果、一定の充実を図られたところでございますが、いまだ各区の実勢単価には及ばないという状況です。
今お話にもありましたとおり、特別区としては実態の単価を用いるように提案していますが、東京都側が都が作成しております東京都標準建物予算単価を基礎にすべきだと主張しまして、結果的には都側の主張に沿って合意せざるを得なかったということです。
当該予算単価が実勢価格に比べてかなり低い単価設定になっているため、乖離が生じていると理解しております。
また、特別区の実態に見合った算定につきましては、特別区の自主自立的な区間調整の一環として、現行算定の妥当性を検証し、各区の財政需要を的確に反映していくことは必要だと認識しております。
お話にあった建築工事費をはじめ、特別区の実態に見合わない算定となっている項目は、まだまだ多数ございます。
次年度以降の協議において需要に反映できるよう努めてまいりたいと考えております。
学校建設費の単価比較(実勢と基準財政需要額の積算)
議員が指摘する実勢単価
RC造の建築単価は60万円程度
基準財政需要額の積算単価
学校の校舎建設費用の単価が平米当たり35万7千円
東京都の財政運用に対する感想と安定財源確保への要望
お話を聞きますと、都の財政局は締めつけが厳しいという感想を持ちました。
一方で、東京都の予算を見ますと、財政規律と言いながら石原都知事時代の基金を食い潰して、電通かイベント屋のようなダイバーシティやスマートシティといったプロジェクトマッピングのような、区からすると非常に軽薄な事業にじゃんじゃんお金を使っているという感想を持つわけであります。
都の財政が持続可能であれば、都債を発行してインフラ整備も積極的に進められるのではないかという感想を持っております。
引き続き、財政調整協議におきまして交渉を続けていただいて、安定財源の確保に御努力いただきたいと申し上げて、質問を終わります。
質疑のポイントとまとめ
- 議員は財政調整協議の結果、交付金確保の観点で満足のいく結果かを尋ねたのに対し、区は配分割合56%への変更で特別区の配分額が増える点をしっかり確保していく考えとのことでした。
- 議員は学校建設単価が平米当たり35万7千円と実勢の60万円程度から大きく乖離していることを指摘し、基準財政需要額の積算精査・協議の重要性を質したのに対し、区は令和7年度協議で見直しを提案したものの東京都標準建物予算単価を基礎とする都側の主張に合意せざるを得ず、乖離が残っているとのことでした。
⇒ 基準財政需要額の積算について、特別区の実態に見合った算定となるよう、次年度以降も協議・交渉を続けること
出典・議事録を見る
| 発言者 | 区分 | 原文抜粋 |
|---|---|---|
| ももかわ一郎 委員 | 質問 | 私からは、資料1、都区財政調整協議について御質問いたします。 先ほどから度々質疑で回答をいただいていますけれども、区は、今回の令和7年度予算編成に当たりまして、財政調整交付金につい… |
| 財政課長 | 答弁 | 今回の財政調整で、配分割合が56%に変更になったことは、先ほどから申し上げておりますとおり、この間の区の児童相談所設置に伴う配分割合の変更でございます。 これに関しての練馬区の立ち… |
| ももかわ一郎 委員 | 質問 | 物価高騰で人件費だとか、資材価格も高騰しております。区として財源の所要額を満たすのには十分でないという印象を受けました。 交付金の算定に当たっては、人口35万人規模のモデル自治体を… |
| 財政課長 | 答弁 | お話にございました建築工事の単価は、今回の令和7年度の協議で特別区の実態に見合うよう見直しを提案したところでございます。 協議の結果、一定の充実を図られたところでございますが、いま… |
質問と答弁の本文は、練馬区議会の会議録の記載をそのまま掲載しています。
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