議会報告 / 外国人・多文化共生
LGBT居場所事業と国保外国人加入者について
予算特別委員会 令和6年3月7日 全款補充質疑
令和6年3月7日の予算特別委員会全款補充質疑で、区議がLGBT当事者居場所事業の実施内容と、国民健康保険における外国人加入者・滞納者の状況について質問しています。
※この記事は、議会での質疑をもとにした活動報告です。
LGBT当事者居場所事業の予算措置と開催頻度について
継続開催の理由と2か月に1回とした経緯について
今年度、LGBT対象事業の予算計上がされておりまして、まず、2月に1回開催ということでした。
昨年度はトライアル事業ということで、予算計上なく実施されたと伺っていますが、今回、改めて予算措置をして継続開催をする理由と、それからまた、開催頻度が高いと感じるのですが、2か月に1回にした経緯についても教えてください。
<答弁のポイント>
男女共同参画センターえーるには若年層の性的マイノリティ当事者から孤独や悩みの相談が寄せられており、令和5年8月に試行実施した居場所事業を踏まえ、参加者の声や都・他区の同種事業を参考に頻度を設定したとのことでした。
LGBT理解増進法の趣旨も踏まえ、定期的に実施していくとの答弁でした。
区の答弁(人権・男女共同参画課長)
答弁の全文を読む
男女共同参画センターえーるでは、性的マイノリティに関する相談を行っており、中学生などから、心と体の性の不一致や家族に打ち明けることなどについて深く悩んでいる、相談相手がいないため孤独を感じているといった声が寄せられています。
一人で悩みを抱え、孤立しがちな若年層LGBT当事者を支援するため、去年8月に施行的にえーるにおいて居場所事業を実施しました。
来年度からLGBT当事者居場所事業の開催頻度につきましては、試行的に行った居場所事業の参加者の声や、都や他区で行っている同種の事業を参考に設定したものです。
令和5年6月に公布、施行されましたLGBT理解増進法の趣旨も踏まえ、当事者の相談機会等を確保するため、定期的に居場所事業を行ってまいりたいと考えています。
受託事業者選定における最低限の履行義務について
事業者選定の考慮事項について
決算特別委員会の一般質問でも質問させていただきましたが、昨年度のLGBT居場所事業は、主催者の過去の実績や運営方針等でかなり問題があったと思います。
今回の事業に関しましては、前回指摘したような会場に保護者や関係者が入室できるとか、参加者の情報を把握する、きちんと実績のレポートを提出してもらうなどの受託事業者として最低限の履行義務が果たされる業者を選定していただきたいと思っていますが、これに関してはどういうふうに考慮されていますか。
<答弁のポイント>
昨年度の試行事業は都や他自治体で実績のある事業者が区と協議の上で共催し、事業結果報告書も提出され適切に実施したとの認識が示されました。
今後も団体の情報や実績を考慮して事業者選定や事業内容を検討していくとの答弁でした。
区の答弁(人権・男女共同参画課長)
答弁の全文を読む
昨年、試行的にえーるにおいて実施した若年層LGBT当事者居場所事業は、都や他自治体で開催実績がある事業者が実施しました。
実施に当たりましては、区と内容を協議の上、共催で事業を行いました。
実施後も事業結果報告書を提出するなど、適切に行ったものと認識しています。
今後の居場所事業におきましては、団体の情報や実績なども考慮した上で、事業者の選定や事業内容を検討し、適切に実施してまいりたいと考えております。
拡大解釈すればどんな性指向でも許容されかねない危惧について
LGBT理解増進法の定義の曖昧さへの懸念
先般施行されているLGBT理解増進法、正式名称は「性的指向およびジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解増進に関する法律」でありまして、ジェンダーアイデンティティの定義について曖昧な点がありまして、LGBTについても定義されていません。
例えば、LGBTにQが含まれるのか。
Qは「変態」のクィアなのか、「不明」のクエスチョニングなのか、例えばクィアに小児性愛は含まれるのか、という議論もあり、拡大解釈すればどんな性指向でも許容されかねないと危惧があります。
今般の事業についても慎重に事業内容をウォッチしていきたいと考えております。
国保収納率の状況と外国人加入者の増加
国保の保険料収納率については、練馬区においても直近の令和4年度の収納率は93.6%と改善しておりますが、都市部においては全国平均より下回っている傾向があります。
特にここ数年で外国人の国保加入者が増えておりまして、滞納者も合わせて増えていることが考えられます。
国保加入者・滞納者に占める外国人の割合について
適切な実施をお願いいたします。
練馬区の国保の加入者全体に占める外国人の割合と、保険料滞納者全体に占める外国人の割合などについて教えてください。
<答弁のポイント>
令和4年度末時点で国保被保険者12万9,912人のうち外国人は8,313人で6.4%、滞納世帯1万7,901世帯のうち外国人世帯は3,559世帯で19.9%との答弁でした。
区の答弁(収納課長)
答弁の全文を読む
令和4年度末の数値になりまして、国保被保険者数は12万9,912人のうち外国人が8,313人です。
被保険者の占める外国の方の割合は6.4%です。
滞納世帯数は1万7,901世帯でございまして、うち外国人世帯は3,559世帯、滞納世帯に占める外国人世帯の割合は19.9%です。
国保加入者と滞納世帯に占める外国人の割合の比較
被保険者全体に占める外国人の割合
6.4%(答弁)
滞納世帯全体に占める外国人世帯の割合
19.9%(答弁)
外国人加入者に対する収納対策の現状と課題について
外国人に対する収納対策の現状や傾向、今後の課題について
国保は年齢構成の変化により被保険者数は減少しているのですが、外国人の割合は年々上がっておりまして、滞納者に占める外国人の割合も2割近くとなっております。
外国人に対する収納対策の現状や傾向、並びに今後の課題等について教えてください。
<答弁のポイント>
外国人加入者は留学や短期就労で滞在期間が限られ、短期間で帰国する方が多いことや、日本の社会保障制度への理解不足が未納の要因と考えられるとの説明でした。
対策として加入時の丁寧な説明や、文書催告・訪問催告時の5か国語対応の案内を実施しているとのことでした。
区の答弁(収納課長)
答弁の全文を読む
外国人の加入者の方は留学や短期の就労などで日本での滞在期間が限られております。
短期間で帰国されている方が多いのと、また、国民健康保険制度は、日本の社会保障制度であり、理解も十分にされていないことなどが未納の要因と考えられます。
対策といたしましては、加入の際に丁寧に説明すること、また、未納となった場合には、文書催告の封筒に5か国語の案内を表記して、訪問催告の際にも多言語の案内を交付しています。
今後もより伝わりやすい工夫をしてまいります。
外国人労働者増加を見据えた収納対策の強化を要望
政府は先頃、海外からの外国人労働者の在留資格「特定技能」の受け入れを今後5年間で2倍以上に拡大するとの方針を発表しており、今後海外就労者の増加に伴い国保加入に占める外国人の割合も増えてくると思います。
技能実習生は平均年齢が20代半ば~30代前半と若い方が多く、担税意識や理解がない方が増えてくるため、滞納者に占める外国人に対して、日本人向けとは違った教育・啓発にも考慮し収納対策を進めていただきたいことを要望して終わります。
質疑のポイントとまとめ
- LGBT当事者居場所事業について予算措置と開催頻度の経緯を尋ねたのに対し、区は当事者からの相談や試行事業の実績、都・他区の事例を参考に定期開催を決めたとの答弁でした。
- 受託事業者の履行義務について事業者選定の考慮を尋ねたのに対し、区は団体の実績等を考慮して選定・検討していくとのことでした。
- 国保加入者・滞納者に占める外国人の割合を尋ねたのに対し、区は被保険者の6.4%、滞納世帯の19.9%が外国人であるとの回答でした。
- 外国人加入者に対する収納対策の現状と課題を尋ねたのに対し、区は短期滞在や制度理解不足が未納要因であり、多言語対応の案内などで対応しているとの答弁でした。
⇒ 受託事業者として最低限の履行義務が果たされる業者の選定と、滞納者に占める外国人に対する日本人向けとは違った教育・啓発を考慮した収納対策の推進を求めます。
出典・議事録を見る
| 発言者 | 区分 | 原文抜粋 |
|---|---|---|
| ももかわ一郎 委員 | 質問 | 今年度、LGBT対象事業の予算計上がされておりまして、まず、2月に1回開催ということでした。昨年度はトライアル事業ということで、予算計上なく実施されたと伺っていますが、今回、改めて… |
| 人権・男女共同参画課長 | 答弁 | 男女共同参画センターえーるでは、性的マイノリティに関する相談を行っており、中学生などから、心と体の性の不一致や家族に打ち明けることなどについて深く悩んでいる、相談相手がいないため孤… |
| ももかわ一郎 委員 | 質問 | 決算特別委員会の一般質問でも質問させていただきましたが、昨年度のLGBT居場所事業は、主催者の過去の実績や運営方針等でかなり問題があったと思います。今回の事業に関しましては、前回指… |
| 人権・男女共同参画課長 | 答弁 | 昨年、試行的にえーるにおいて実施した若年層LGBT当事者居場所事業は、都や他自治体で開催実績がある事業者が実施しました。実施に当たりましては、区と内容を協議の上、共催で事業を行いま… |
| ももかわ一郎 委員 | 質問 | 適切な実施をお願いいたします。 先般施行されているLGBT理解増進法、正式名称は「性的指向およびジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解増進に関する法律」でありまして、… |
| 収納課長 | 答弁 | 令和4年度末の数値になりまして、国保被保険者数は12万9,912人のうち外国人が8,313人です。被保険者の占める外国の方の割合は6.4%です。滞納世帯数は1万7,901世帯でござ… |
| ももかわ一郎 委員 | 質問 | 国保は年齢構成の変化により被保険者数は減少しているのですが、外国人の割合は年々上がっておりまして、滞納者に占める外国人の割合も2割近くとなっております。外国人に対する収納対策の現状… |
| 収納課長 | 答弁 | 外国人の加入者の方は留学や短期の就労などで日本での滞在期間が限られております。短期間で帰国されている方が多いのと、また、国民健康保険制度は、日本の社会保障制度であり、理解も十分にさ… |
質問と答弁の本文は、練馬区議会の会議録の記載をそのまま掲載しています。
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