議会報告 / 防災・安全
弾道ミサイル攻撃時の避難施設と周知について
決算特別委員会 令和5年10月3日 全款質疑(2日目
令和5年10月3日の決算特別委員会全款質疑で、練馬区国民保護計画に関連し、弾道ミサイル攻撃等に備えた緊急一時避難施設の指定状況と、区民への避難行動の周知について質問しています。
※この記事は、議会での質疑をもとにした活動報告です。
日本の近隣諸国の核保有状況と台湾有事の懸念について
練馬区国民保護計画と北朝鮮のミサイル発射
練馬区国民保護計画については、外国から我が国に対するミサイル等に対する武力攻撃があった際、国民の生命、身体及び財産を保護し、武力攻撃に伴う被害を最小に抑えるための計画として、平成19年に制定されたものと認識しております。
現在、具体的に想定される事例といたしましては、例えば、北朝鮮の弾道ミサイル発射があります。
北朝鮮のミサイル発射につきましては、直近、令和5年8月25日に北朝鮮の弾道ミサイル技術を使用した発射に断固抗議する声明など、練馬区議会としても度々意見書を提出しております。
台湾有事をめぐる中国大使の発言
また、現在一番の懸案事項が台湾有事であります。
先般4月に、呉江浩駐日中国大使が外国人記者クラブで、日本が台湾有事に際し日米安保を発動した場合、日本は火の海になると発言をいたしました。
これはつまり、自衛隊が動けば核ミサイルを日本に打ち込むぞという、いわゆる核恫喝であります。
中国が台湾海峡を封鎖し、日米安保が発動され、米軍基地が使用許可となった場合、中国からは恫喝だけではなく、実際に核ミサイルを撃ち込んでくる可能性は十分にあります。
核の傘に関する専門家の指摘と近隣諸国の核弾頭保有数
中国から日本への攻撃に際して、日米同盟に従ってアメリカが守ってくれる、日本はアメリカの核の傘で守られていると一般国民は認識しておりますが、残念ながら、米軍が中国のミサイル発射に報復することはないというのが実態です。
これはヘンリーキッシンジャー元大統領補佐官やスタンフォードターナー元CIA長官、それから、サミュエルハンティントン、ジョン・ミアシャイマーなど、外交の専門家もそろって、同盟国に対する核の傘はないと明言しております。
現在、日本の近隣諸国の核弾頭保有数は、ロシアが5,890発、アメリカ5,244発、中国が410発、北朝鮮が40発と言われております。
そして、これらの核保有国に囲まれ、日米安保の核の傘もなく、独自の核抑止力も持たない我が国の現状は、極めて危機的な状況であるという認識を持っております。
こうした中、台湾有事も含め、日本へのミサイル攻撃は差し迫った状況であると認識しております。
国民保護計画における避難の記載
さて、こうした他国からのミサイル攻撃に備えまして、練馬区国民保護計画の弾道ミサイル攻撃の場合の記載の中で、ミサイル着弾当初は、できるだけ近くのコンクリート造りの堅牢な施設や、建築物の地階、地下街、地下駅舎等の地下施設への退避を指示。
着弾後に被害状況を把握した上で、事態の推移や弾頭の種類に対して他の安全な地域への避難を指示と記載があります。
練馬区内のミサイル攻撃等に関する避難施設の指定状況について
現在、練馬区で指定されているミサイル攻撃等に関する避難施設などはあるのでしょうか。
また、その数などを教えていただけますか。
<答弁のポイント>
国は令和3年度からの5か年計画で緊急一時避難施設の指定を進めており、区も昨年度、都の指定要件を満たす区立施設をリストアップし手続を進めてきました。
本日時点で小中学校98校、区立施設256施設、福祉施設52施設、都立施設11施設、地下駅舎15施設の合計432施設が都から指定を受けているとの答弁でした。
区の答弁(危機管理課長)
答弁の全文を読む
現在、国は、令和3年度からの5か年の集中的な取組としまして、避難施設のうちミサイル攻撃等の際に爆風等から直接被害を軽減するための一時的な避難先として有効なコンクリートの堅牢な建物や、地下施設などの緊急一時避難施設の指定促進に取り組んでいます。
昨年度、区は、都の指定要件を満たす全ての区立施設をリストアップしまして、緊急一時避難施設の指定に向けて手続を進めてきました。
本日時点の数字になりますけれども、練馬区内では小中学校98校、区立施設256施設、福祉施設52施設、都立施設が11施設、地下駅舎が15施設、合計432施設が緊急時避難施設として都から指定を受けております。
練馬区内の緊急一時避難施設の内訳
小中学校答弁
98校
区立施設答弁
256施設
福祉施設答弁
52施設
都立施設答弁
11施設
地下駅舎答弁
15施設
合計答弁
432施設
弾道ミサイルからの避難行動の周知について
現在、日本ではミサイル防衛システムなどもありますけれども、実際には機能しないのではないかとも言われております。
現在、日本でできる対策は、ミサイル発射後の住民避難をどうするのかを事前に検討、準備することしかないと認識しております。
区民への避難行動の周知について
一時避難施設の指定が進んでいるということで理解できました。
そのため、区民に向けましては、弾道ミサイルからの避難行動を周知すべきと考えますけれども、区の所見をお聞かせください。
<答弁のポイント>
区はホームページの「ねりま災害ポータル」に国民保護の分野を設け、弾道ミサイル落下時にとるべき行動を掲載しています。
また全戸配布の防災の手引きや昨年10月のねりま区報にも掲載し、今年度も区報への掲載を調整中とのことでした。
都作成のチラシも区立施設で配布しているとの説明でした。
区の答弁(危機管理課長)
答弁の全文を読む
区では、区のホームページのトップページにありますねりま災害ポータルに、国民保護の分野を設けまして、弾道ミサイルが落下する可能性がある場合にとるべき行動などを分かりやすく掲載しております。
また、全戸配布しています防災の手引きであったり、弾道ミサイル落下時の行動についても掲載しております。
加えまして、直近では昨年10月21日号のねりま区報にも掲載しまして、今年度も近々に区報への掲載をできるように所管とも調整しているところです。
これらの取組に加えまして、都が作成したチラシを区立施設で配布しまして、区民の皆様に向けて弾道ミサイルからの避難行動を周知しております。
ぜひ、緊迫している国際状況を踏まえまして、国民保護訓練の実施につきまして、早急に方針の対策を策定することを希望いたします。
また、防衛省の「防衛省国民保護計画」もありまして、国民保護訓練の際には、ぜひ、防衛省陸上自衛隊東部方面第一師団、練馬駐屯地との連携も密に国民保護訓練を実施していただくよう希望します。
質疑のポイントとまとめ
- 練馬区内のミサイル攻撃等に関する避難施設の数を尋ねたのに対し、区は小中学校98校、区立施設256施設、福祉施設52施設、都立施設11施設、地下駅舎15施設の合計432施設が都から指定を受けているとのことでした。
- 区民に向けた弾道ミサイルからの避難行動の周知を求めたのに対し、区はねりま災害ポータルや防災の手引き、区報、都作成のチラシなどで周知しているとの回答でした。
⇒ 国民保護訓練の実施につきまして、早急に方針の対策を策定すること、及び防衛省陸上自衛隊東部方面第一師団、練馬駐屯地との連携を密にした国民保護訓練の実施を求めます。
出典・議事録を見る
| 発言者 | 区分 | 原文抜粋 |
|---|---|---|
| ももかわ一郎 委員 | 質問 | 練馬区国民保護計画については、外国から我が国に対するミサイル等に対する武力攻撃があった際、国民の生命、身体及び財産を保護し、武力攻撃に伴う被害を最小に抑えるための計画として、平成1… |
| 危機管理課長 | 答弁 | 現在、国は、令和3年度からの5か年の集中的な取組としまして、避難施設のうちミサイル攻撃等の際に爆風等から直接被害を軽減するための一時的な避難先として有効なコンクリートの堅牢な建物や… |
| ももかわ一郎 委員 | 質問 | 一時避難施設の指定が進んでいるということで理解できました。 現在、日本ではミサイル防衛システムなどもありますけれども、実際には機能しないのではないかとも言われております。現在、日本… |
| 危機管理課長 | 答弁 | 区では、区のホームページのトップページにありますねりま災害ポータルに、国民保護の分野を設けまして、弾道ミサイルが落下する可能性がある場合にとるべき行動などを分かりやすく掲載しており… |
質問と答弁の本文は、練馬区議会の会議録の記載をそのまま掲載しています。
会議録の原文は練馬区議会 会議録検索システムでご覧いただけます(上記の会議名と開催日でお探しください)。